のどの痛みの原因
のどの痛みは「炎症」から起こります。
その炎症を引き起こすもののひとつに「乾燥」があります。
乾燥を防いで、のどに潤いを与えましょう。
痛みの原因はのどの炎症
のどの炎症と痛み
のどの痛みが起こる原因のほとんどは、のどの炎症によるものです。
のどの粘膜に細菌やウィルスなどの病原体が侵入すると、私たちのからだは「炎症」という反応を起こします。白血球や血漿などの防御因子を集め、血流を増加させることで、病原体の増殖を抑えたり、全身へ拡がるのを防ぐ働きをします。これらの一連の反応の結果、腫れや発熱、赤み、痛み、といった症状が起こるのです。
のどの腫れや痛みは、私たちのからだが細菌やウィルスと戦っている証拠なんですね。
のどの炎症の原因
のどの炎症の原因としてまず挙げられるのは細菌やウィルスの存在です。
のどは常に外気にさらされ、細菌やウィルスにとって格好の侵入経路。これに対抗するために、のどには扁桃と呼ばれる防御器官が備わっており、これらの侵入や増殖を防いでいるのです。
のどvs病原体の戦いが激しさを増すことで起こる咽頭や扁桃の炎症(咽頭炎、扁桃炎)がのどの炎症の大多数を占めます。この場合はのどの痛みなどに加え、熱や寒気などの症状が伴います。また、大声や無理な声を出したり、タバコやアルコールの摂取も、のどの炎症の原因となります。この場合はのどの奥にある声帯が炎症を起こし、声がれを伴うのが特徴です。
マスクやうがい、のど飴などで細菌やウィルス(攻撃側)からのどを守ることに加え、十分な睡眠やバランスの良い食事など、からだ(防御側)を健康に保つことで、のどでの戦いを有利に進めましょう。
のどの乾燥にご注意
のどの乾燥と痛みの原因
乾燥するとのどが痛くなるのは何故でしょう?
のどの粘膜はうるおっていないと機能しにくくなると言われています。のどの粘膜には、細菌やウィルスがくっつかないように動きを良くして、のどの掃除をする働きがあり、洗浄・殺菌作用をもつ唾液が重要な働きを担っています。
ところが乾燥により唾液の量が減り、粘膜を覆う粘液が固まると、この粘膜の動きが悪くなり、細菌やウィルスが付着しやすくなるのです。結果的にのどに付着した細菌やウィルスがのどに炎症を引き起こし、痛みを感じてしまうというわけです。
乾燥する冬場には加湿器やマスクなどで口腔内のうるおいを保つとともに、のど飴などで唾液を十分に分泌させるのも、のどの乾燥を予防するコツです。
のどに良い湿度は?
のどのうるおいを保つ湿度は約60%と言われています。一方、クーラーや暖房などエアコンをつけた部屋の湿度は40~50%。冬場の外気の湿度は20%程度まで低くなります。
マスクはウィルスなどから直接のどを守るだけでなく、適度な湿度を与える重要な役割を果たします。マスクが苦手な方はマフラーを口元まで巻くことでも代用できますので、うまく活用しましょう。
お部屋の乾燥を防ぐには?
部屋の乾燥を防ぐ上で、まず思い浮かぶのは加湿器ですね。ただ、和室などで加湿器を使用すると、障子やふすまなどがふにゃふにゃになってしまうことがあります。
このような場合は、コップや洗面器などに水を入れて置くだけで部屋全体を徐々にうるおしてくれます。和室に限らず、オフィスなどでも活用できそうですね。また、濡れたタオルなどを部屋に掛けておくだけでも効果はあります。
睡眠時には、乾燥を感じて起きてしまった時のためにコップ1杯のお水を手の届く範囲に置いておくのも良いでしょう。
マスクを活用するのも効果的ですが、鼻まで覆ってしまうと息苦しくなってしまいますので、お口だけにマスクをかけてお休みになるのがポイントです。